RECRUIT BLOG

2019.03.31

ウエディングドレスを制作する前にすること

Design Officeの宮沢と申します。

今回はものづくりの最初に行うリサーチについて触り部分を少し触れてみます。

業界ではコンセプトボード、アイディアボードとも言われています。デザイナーは毎シーズン、ディレクターが掲げたコンセプトを元に沢山のリサーチを行います。この時点ではまだスタイル画は描きません。アイディアを一つに絞る前に世の中を広く探し、面白い物が見つかると深く掘り下げていきます。

ただ・・・・、たまに難解なテーマを掲げるディレクターがいます。例えば「中世の船」「闇」「星」「レプリカ」。意味が分かりませんが、一つ一つをリサーチしてそれぞれの点と点を結び付けていくと関連性が生まれます。

その他には4つの項目は最低でも探します。

①他ブランドのリサーチ。コンペティターの動向や市場のトレンドを探ります。
②背景。例えば70年代がテーマの場合、その時代を象徴する出来事を調べます。
③トレンドカラーや生地。
④シルエットやディテールのリサーチ。

リサーチをボードに載せてプレゼンを行い、点と点を結び付けて広範囲に及ぶリサーチを関連させて答えを導き出します。

この様なリサーチをどれくらいの会社が取り組んでいるでしょうか?多分、90%ほどの会社が概念的なリサーチはしません。無駄な時間と判断されたり、リサーチができる人が少ないのも現実です。

今の時代はOEMやODMのおかげで洋服の知識が無くても、リサーチをしなくても誰でもデザインできるようになりました。コピーをすれば効率よく生産できてしまいます。世の中の90%が複製品の時代、残りの10%は自分達のコンセプトを持ち独自のリサーチを行い、独自のものづくりをしています。
その10%の内、時代を動かせるブランドは皆が知っている一流ブランド(規模の大きさではない)。ほんの数パーセントです。そんな財産を持っているブランドを90%のブランドがコピーしています。

独自のリサーチ能力は会社の財産になります。人を感動させ、憧れの気持ちを抱かされます。リサーチが多いほど、最後まで諦めずにギリギリまで時間をかけたほど、一つの商品に沢山の想いが詰め込まれ物語が生まれます。

これは洋服やドレス等の完成品だけではなく、生地や刺繍、釦、糸等の全ての分野で同じです。糸のメーカーにもクリエイティブディレクターが存在し、シーズンコンセプトを作り、業界へプレゼンします。人を感動さえられる物は多くの時間が費やされていることが商品価値を高めています。

感動する商品には沢山の想いが詰まっているので、お店で「あの商品」に感動した時はその商品には沢山の人と時間が費やされていることを想像してみると面白いかも。

一言で表すと一般的には「R&D」という部署。

ちなみに弊社にはありませんが・・・、似たような機能を持つのがデザインオフィスになります。まだまだ、これからの部署なので目を開いてがんばります。

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